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【専門家が語る】化粧品のオーガニック認証(COSMOS)が「非常に取得が難しい」と言われる本当の理由

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  • 2 日前
  • 読了時間: 5分
木目の上に、オーガニックのハーバルトナー、クリーム、ナチュラルローションのボトルが並ぶ。花やハーブ、石鹸粒が周囲にあり、自然で穏やかな雰囲気。
オーガニックな美しさを引き立てるハーバルトナー、ナチュラルローション、クリーム。自然の恵みで肌を優しくケア。

●「オーガニックコスメを作りたい!」

●「肌にも環境にも優しい、本格的なオーガニックブランドを立ち上げたい」

 近年、ライフスタイルの変化やサステナブルへの関心の高まりから、このようなご相談をいただく機会が爆発的に増えています。

 しかし、日本には「これを満たせばオーガニック化粧品」という明確な法律上の基準がありません。極端な話、ケミカルな処方に植物エキスをほんの1滴落としただけでも「オーガニック配合」と謳えてしまうのが日本の現状です。

 だからこそ、他社ブランドとの差別化や信頼性の証として「世界のオーガニック認証マーク」を取得したいというニーズが高まっています。ですが、化粧品OEM(受託製造)メーカーの立場から正直に申し上げます。

 国際的なオーガニック認証の取得は、私たち製造プロの目から見ても「めちゃくちゃ高難度」のハードミッションです。

 今回は、一般の美容ブログでは決して語られない、オーガニック認証マークの裏にある「OEM工場の奮闘とリアルな壁」についてディープに解説します。

1.世界共通の物差し「COSMOS認証」とは?

  かつては、フランスの「ECOCERT(エコサート)」やドイツの「BDIH」など、国や

 団体ごとにバラバラのオーガニック基準が存在していました。これらが2010年に統合さ

 れ、誕生した世界統一の国際基準が「COSMOS(コスモス)認証」です。

   COSMOS認証には、大きく分けて2つのグレードがあります。

グレード

主な基準

COSMOS ORGANIC

(オーガニック)

完成品(中身)の20%以上がオーガニック(有機)原料であること。また、使用する植物原料の95%以上がオーガニックでなければならない、最上位の厳しい基準。

COSMOS NATURAL

(ナチュラル)

オーガニック原料の割合に規定はないが、使用できる成分や製造工程はORGANICと同じ厳しい基準をクリアしているもの。

「20%なら簡単そう」と思いましたか?実はここからが、「高い壁」の始まりなのです。

2.認証取得の「4つの高すぎる壁」

  認証を取得するには、単にオーガニックのオイルを混ぜればいいわけではありません。

 成分、工場、容器、書類すべてに厳しい監査が入ります。

① 成分の壁:「水」はオーガニックにカウントされない

   化粧品の成分表を見ると、最初に「水」と書かれていることが多いですよね。化粧水

  の多くは9割近くが水です。しかし、COSMOSのルールでは「水や泥(クレイ)など

  の鉱物は、『人間が有機栽培した植物』ではないので、オーガニックの割合(%)には

  カウントしない」という厳格な決まりがあります。

   つまり、水を大量に使う化粧水で「オーガニック20%以上」を達成するためには、

  水の代わりに「リンゴ果実水」や「ローズ水」といった植物の蒸留水をベースに使うな

  ど、処方を根本から変えなければなりません。もちろん、これらは通常の水より遥かに

  コストがかかります。

② 製造工程の壁:ケミカル成分は「1分子」も混ぜない

   多くの化粧品OEM工場では、オーガニック製品専用のラインだけでなく、通常の

 (ケミカルな)化粧品も製造しています。オーガニック製品を製造する日は、製造を始め

  る前に、巨大なタンクやパイプラインを「認証が認めた洗浄剤」だけで徹底的に、丸ご

  と丸洗いしなければなりません。前につくった商品のケミカル成分が1分子でも混ざっ

  たらアウトだからです。

   さらに、工場がどれだけの電力を使い、どうやって廃棄物を処理しているかという、

  環境への配慮(環境管理計画)まで監査の対象になります。

③ 容器・パッケージの壁:PVC(ポリ塩化ビニル)は一発アウト

   中身のバルクがどれだけ完璧でも、それを入れる容器が環境に優しくなければマーク

  はもらえません。

   例えば、化粧品でよく使われるプラスチック素材の「PVC(ポリ塩化ビニル)」や、

  リサイクルできない多層ラミネート容器などは使用禁止です。環境に配慮された再生プ

  ラスチック(PCR)やガラス、植物由来のバイオマスPEなど、使える容器の選択肢は

  非常に狭くなります。

④ 書類審査の壁:英語と数字のデバッグ

   これが最も地味で、最も過酷な作業です。「このラベンダーエキスは、どこの国のど

  の農家が、いつ収穫して、どういう抽出方法(化学溶剤を使っていないか)で作ったも

  のか」を証明する書類を、すべての原料分、英語で揃えなければなりません。

   さらに、製造時に「何キロの原料を投入し、何個の商品ができ、廃棄は数グラムだっ

  たか」を完全に一致させるトレーサビリティ(追跡可能性)が求められます。

3. それでも、ブランドが「オーガニック認証」を目指す価値

  ここまで大変な思いをして、なぜ多くのブランドが認証を取得しようとするのでしょ

 か?理由はシンプルで、それだけの「圧倒的な価値」があるからです。

 「グリーンウォッシング(環境配慮もどき)」と言わせない絶対的な信頼  

  口先だけで「オーガニックです」と言うブランドが溢れる中、世界基準のマークがつい

  ているだけで、消費者は安心して財布を開くことができます。     

 海外進出の「パスポート」になる

  特にヨーロッパやアジアの一部の国では、オーガニック認証への意識が日本以上にシビ

  アです。COSMOS認証を持っている商品は、海外への輸出や現地での販売ハードルが

  劇的に下がります。

4. まとめ:あなたのブランドの「正解」はどこ?

  世界基準のオーガニック認証は、間違いなくあなたのブランドの強力な武器になりま

 す。しかし、開発にかかる期間、最低注文数(ロット)、そして認証維持にかかる年間コ

 スト は、通常の化粧品開発の数倍になる覚悟が必要です。

  大切なのは「最初から背伸びをして世界認証を狙うのか」、それとも「まずは認証なし

 で、国産のこだわり天然由来成分〇〇%からスモールスタートするのか」という戦略

 す。

  当社ではこれまでの経験を活かして、柔軟にご予算に合わせた「ナチュラル処方」企画

 をご提案しています。

 「こんなアイデアがあるんだけど、認証は取れる?」

 「予算内でどこまでオーガニックにこだわった商品が作れる?」

 どんな小さな疑問でも構いません。まずはあなたの「こだわり」を、私たちに教えてくだ

 さい。一緒に理想のコスメを形にしましょう。

 

 
 
 

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